Googleの「良質なサイト」を分析してみた
2012年9月7日、Googleウェブマスター向け公式ブログで「良質なサイトを作るためのアドバイス」が投稿されていました。
記事の中では、いわゆる「Pandaアップデート」で検索結果の掲載順位の見直しを行ったことに加え、掲載順位を改善するための「良質なサイト」の指標が挙げられています。
「良質なサイト」の指標
内容は抽象的なものが多く、具体的にどのような改善を行えばいいかは各人の判断に委ねられていますが、その中からいくつかピックアップして、個人的な見解をあげておきたいと思います。
認識誤りがありましたらどこかでつぶやいてください。
1.サイト内に同一または類似のトピックについて、キーワードがわずかに異なるだけの類似の記事や完全に重複する記事が存在しないか
重複した記事が同一サイト内にあるのはNGと思いますが、テンプレートや記事のコピーを使い、類似した記事を作成するのも掲載順位に影響があるようです。
CMSを使っているので、気になるのは、個別記事ページと(1記事しかない)日別アーカイブページが重複とみなされるかどうかというところです。
2.この記事にスペルミス、文法ミス、事実に関する誤りはないか?
要するに「ミスの多い記事は良質なサイトでない」とみなされるようです。
typoや誤った文法の文章はできるだけなくした方がいいかもしれません。
スペルチェックについては、Yahoo!の「校正支援API」がありました。
3.この記事は独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析などを提供しているか?
すべての記事が一次情報である必要はないと思いますが。常に他の記事の引用やまとめ記事ばかりではなく、一次情報を提供しているということが大事みたいです。
サイトの主旨にもよりますが、たとえば当ブログであればMovable TypeやWordPressのカスタマイズ・プラグインが該当するように思われます。
4.コンテンツはきちんと品質管理されているか?
これは「投稿した記事のメンテナンスが必要」と読み取れます。
たとえば、記載に誤りがあった場合や、記載の補強が必要になった場合に適切に更新されているか、あるいは外部へのリンクについて、リンク切れが発生していないか、などが考えられます。
リンク切れのチェックはW3C公式ツール「Link Checker」があります。
5.この記事は物事の両面をとらえているか
これは、例えば商品の紹介などが考えられます。
商品のメリットばかりを並べた、いわゆる「提灯記事」ではなく、デメリットについてもきちんと言及されていることで「良質な記事」とみなすようです。
6.多くのサイトにコンテンツが分散されている
1項と似た内容ですが、こちらは異なるウェブサイトに同一または類似した記事があるといけないという、と読み取れます。
ツールなどを使って記事を量産しているブログなどは掲載順位に影響があるかもしれません。
7.記事はしっかりと編集されているか? それとも急いで雑に作成されたものではないか?
コンテンツの内容や誤記も含まれていると思いますが、どちらかといえば、HTMLマークアップがvalidであることにも言及されているように読み取れます。
記事を投稿したときには「The W3C Markup Validation Service」などできちんとチェックしましょう。
8.サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか?
信頼できるソースだと認識してもらうには、サイトで公開している記事について、常に信頼できる情報を提供していることが必要みたいです。もしかしたら運営期間も関係するかもしれません。
「信頼できる情報」の定義は不明ですが、例えば外部からのリンクや共有でしょうか。
9.記事が取り上げているトピックについて、しっかりと全体像がわかる説明がなされているか?
これは、トピックについての概略がコンテンツに含まれていることが必要、と読みとれます。
物事に言及する前に「~とは」というような説明があれば、確かに分かりやすいかもしれません。
10.記事が短い、内容が薄い、または役立つ具体的な内容がない、といったものではないか?
コンテンツの量が少ない・トピックについて掘り下げなさ過ぎると、良質なサイトとみなされないようです。
11.ページの細部まで十分な配慮と注意が払われているか?
これは、7項のHTMLマークアップに加えて、ページ表示速度といったパフォーマンスが考えられます。
パフォーマンスのチェックはGoogleの「PageSpeed Insights」があります。
性質は異なるかもしれませんが、「rel="canonical"」の設定もあった方がいいかもしれません。
12.その他
元記事で特に気になったのは以下の部分です。
なお、低品質なコンテンツがサイトの一部にしか存在しない場合でも、サイト全体の掲載順位に影響を与えることがあるということにご注意ください。
つまり、コンテンツを良質な内容に修正しても、その中に低品質なコンテンツが残っていると、掲載順位に影響するかもしれない、ということのようです。
これについては、次のような改善を推奨しています。
低品質なページを削除したり、内容の薄いページをまとめて役に立つコンテンツに改善したり、もしくは低品質なコンテンツを他のドメインに移動させたりすることが、最終的に良質なコンテンツの掲載順位を改善することにつながります。
読み替えると、低品質のページの削除や移動については、サイトに悪影響は与えないということのようです。
13.まとめ
みんながこの基準にしたがってサイトを作ると、似たようなウェブサイトだらけになってしまいそうですが、掲載順位を少しでも上げたいという方は実践してみてはいかがでしょうか。
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