OptiPNGのオプション一覧
このエントリーは「PNG画像を最適化するツール「OptiPNG」」の続きで、OptiPNGのオプションをまとめてみました。
ネットで紹介されている記事では最適化レベルを指定する「-o」くらいしか扱われていませんが、OptiPNGには非常に多くのオプションが用意されています(-hで分かりますが)。
調査時のバージョンは0.7.4です。
1.一般オプション
−?, −h, −help
コマンドのヘルプを表示します。
-backup
元ファイルを圧縮すると同時に「.bak」という拡張子つきのバックアップファイルを作成します(旧バージョンの「-keep」オプションと同義のようです)。
−clobber
元ファイルおよびバックアップファイルを上書きします。このオプションをつけずに実行するとエラーになる場合があります。
−dir directory
出力ディレクトリを指定します。
-fix
データのエラーをリカバリします。このオプションは正常なデータに効果はありません。このオプションを利用すると、出力ファイルサイズを増加させずにできるだけデータを回復するように試みますが保証はしていません。また、ファイルサイズの削減よりデータの回復が優先されます。
-force
PNGファイルを強制的に出力します(PNGの入力がdSIGを使ったデジタル署名や、入力より出力のサイズが大きくなる場合でも)。
−log file
ログメッセージを指定したファイルに出力します。ファイルの拡張子は「.log」でなければなりません。
このオプションは非推奨で削除される予定です。代わりにリダイレクトを使ってください。
−out file
出力ファイル名を指定します。このオプションを利用するとき、入力ファイルはひとつしか指定できません。
-preserve
タイムスタンプやアクセス権などのファイル属性を保存します(適用可能な場合)。
−quiet, −silent
ログメッセージを出力しません。-logオプションが利用可能であればそこに書き出します。
−simulate
シミュレーションモードで動作します(最適化を試みますがファイルは出力しません)。
-v
-verboseまたは-versionのエイリアスです。ファイルの指定がない場合は-versionとして動作します。
-verbose
詳細表示モードで動作します。
−version
バージョンを表示します。
−-
オプションスイッチの解析を停止します。
2.PNGエンコーディングと最適化のオプション
−o level
最適化レベルを選択します。0~7の値を設定でき、デフォルトは「2」です。「0」は一番効果の少ない最適化を行い、ビット深度や色タイプのような属性の変更および既存のIDATデータストリームの再圧縮は行いません。「1」はIDAT圧縮を行い、OptiPNGでの最も有効な最適化です。「2」以上を指定した場合、複数のIDAT圧縮を試みます。トライ回数はOSやバージョンによって異なります。値が大きくなるほどコマンド実行時間が長くなります。
−f filters
フィルタリングを行います。0~5の値を設定でき、デフォルト値は「0,5」です。「0~4」は静的なフィルタリングを示し、標準のPNGフィルタ形式(None/Left/Up/Average/Paeth)に相当します。「5」は適応可能なフィルタリングを示します。その効果は、OptiPNGが使用するlibpngライブラリによって定義されます。
-full
IDATのレポートをすべて作成します。このオプションを指定すると遅くなる可能性があります。
−i type
インターレースタイプを指定します。「0」を指定した場合、出力はインターレースなしになります。「1」を指定した場合、出力はAdam7を使用して組み合わされます。このオプションを指定しない場合、出力と入力は同じインターレース形式になります。
−nb
このオプションを指定するとビット深度の縮小を行いません。
−nc
このオプションを指定するとカラータイプの縮小を行いません。
−np
このオプションを指定するとパレットの縮小を行いません。
−nx
このオプションを指定すると損失なしの画像縮小を適用しません。
−nz
このオプションを指定するとIDATデータストリームに記録しません。IDATデータの連結など、記録を要求しないIDATの最適化は行なわれます。このオプションは入力ファイルに効果があります。
−zc levels
IDAT圧縮の中で使用するzlib圧縮レベルを選択します。0~9の値を設定でき、デフォルト値は「9」です。このオプションの効果は、OptiPNGで使用されるzlibライブラリで定義されます。
−zm levels
IDAT圧縮の中で使用するzlibメモリレベルを選択します。1~9の値を設定でき、デフォルト値は「8」です。このオプションの効果は、OptiPNGで使用されるzlibライブラリで定義されます。
−zs strategies
IDAT圧縮の中で使用するzlibストラテジーを選択します。0~3の値を設定でき、デフォルト値は「0-3」です。このオプションの効果は、OptiPNGで使用されるzlibライブラリで定義されます。
−zw size
IDAT圧縮の中で使用するzlibウィンドウサイズを選択します。値は「32k/16k/8k/4k/2k/1k/512/256」のいずれかを指定します。デフォルト値は大きなIDATを出力する最低のウィンドウサイズが設定されます。このオプションの効果は、OptiPNGで使用されるzlibライブラリで定義されます。
3.編集オプション
−snip
多重イメージ、アニメーションあるいはビデオ・ファイルから1つのイメージを切り抜きます。入力フォーマットに依存し、1番目あるいは最も適切な(例えば、最大)なものになります。
−strip objects
PNGファイルからメタデータを削除します。現状は「all」指定のみです。
4.オプション引数の設定
オプションとオプション引数は、半角スペースあるいは等号(=)で区切ることができます。オプション名に続けても大丈夫です。
例:
−out newfile.png <=> −out=newfile.png
−o3 <=> −o 3 <=> −o=3
−f0,3−5 <=> −f 0,3−5 <=> −f=0,3−5
範囲を指定するオプションは複数回指定が可能です。
−f0 −f3−5 <=> −f0,3−5
−zs0 −zs1 −zs2−3 <=> −zs0,1,2,3 <=> −zs0−3
4.参考サイト
参考サイトは以下です。ありがとうございました。
- VMをundefineできない場合の対処
- cpanflute2でエラーになる場合の対処
- シェルスクリプトをバイナリ化する「shc」
- OpenSSLで文字列を暗号化・複号化する方法
- sshログインに時間がかかる場合の対処
- vi/vimで範囲指定して置換する方法
- vi/vimでマークした行に移動する方法
- vi/vimで複数行を一括削除する方法
- LinuxでOSキャッシュをクリアする方法
- lessで検索文字列だけを表示する方法
- tailコマンドでファイルがローテートされても追従する方法
- svnでファイルやディレクトリを削除する方法
- phpMyAdminで「unknown system variable 'lc_messages'」となる場合の対処
- Linux(CentOS)でapxsがみつからない場合の対処
- PHP7.3とApacheを連携させる方法