図解・トラックバック処理
「トラックバック」とは Web サイト間のピアツーピア通信/通知のためのフレームワークです。
もう少し分かりやすく説明すると、
リンク元サイトに「このような記事からリンクを張った」という情報を通知する仕組み
です(これも分かりにくいですが)。
ちなみに「トラックバック Ping」とは「トラックバック Ping URL に対する HTTP POST リクエスト」です。
それはともかく、ブログを始めた時に最初に戸惑うのがこの「トラックバック」で、実際にトラックバック機能を利用して一番不思議に思われる事象が、
- 「エラーになったのに相手のブログにちゃんと送信されている」
ことではないでしょうか。
その結果、誤解してトラックバックを重複送信したり、Movable Type では送信失敗したトラックバックURLを再送信用に保存するため、それに気づかず記事を再保存すると、誤って送信するといったケースが絶えません。*1
このエントリーでは、そのようなケースを引き起こす原因を理解できるよう、トラックバックの動作について図解します。
1.トラックバック処理(正常)
ブログAからブログBにトラックバックを送信すると、ブログBはトラックバック受信処理を開始します。送信したブログAはタイマを起動して、ブログBからの完了通知を待ちます。
ブログBが受信処理を終えるとブログAに完了通知を送信します。ブログAがタイマ起動中に完了通知を受信するとタイマを解除し、ブログAは「トラックバックを正常に送信した」と判断します。
2.トラックバック処理(異常)
ブログAからブログBにトラックバックを送信して、何らかの原因でブログBにトラックバックが到達しなかった場合、ブログAが起動したタイマがタイムアウトし、その契機にブログAは「トラックバックを正常に送信できなかった」と判断します。このケースではブログBは何も受信していません。
3.トラックバック処理(準正常1)
このケースは、ブログAからブログBにトラックバックを送信して、1と同様にブログBでトラックバック受信処理を開始、完了通知を送信したにもかかわらず。何らかの原因でブログAに完了通知が到達しなかった場合です。
ブログAが起動したタイマがタイムアウトし、その契機にブログAは「トラックバックを正常に送信できなかった」と判断します。ただしこのケースでは、ブログAには「エラー」と見えるにも関わらずブログBはトラックバックを正常に受信しています。
4.トラックバック処理(準正常2)
3のケースとほぼ同じですが、ブログBの処理が遅延してブログAのタイムアウトにひっかかってしまう場合です。「エラーになったのに相手のブログに送信されている」というのは、このケースが一番多いのではないでしょうか。
その他、トラックバック先のファイルが見つからない、ブログBで受信してエラーレスポンスを返却した等のケースが考えられます。
なお説明では便宜上、「正常・異常・準正常」と分けていますが、個人的な解釈に基づいています。
*1:ただし自ブログで「トラックバック成功」と認識させるには、重複送信する手しかありません(ブログによって動作は異なるかもしれません)
- サイトの不具合について(2022/6/9解決済)
- ブログ「小粋空間」をSSL化しました
- 2014年ブログ総括(アクセスの多かったエントリーベスト30など)
- 2013年ブログ総括(アクセスの多かったエントリーベスト30など)
- ブログ開設9周年とPV(ページビュー)が減った件について
- 2012年ブログ総括(アクセスの多かったエントリーベスト30など)
- NAVERまとめで発信するよりブログを立ち上げた方がいい理由
- ブログ開設8周年とPV(ページビュー)が増えてきた件について
- 東日本大震災から1年
- 2011年ブログ総括(アクセスの多かったエントリーベスト30など)
- ブログの6年間のPV推移からわかったこと
- 当ブログのダウンロード数ランキング30
- ブログ開設7周年
- 2010年ブログ総括(アクセスの多かったエントリーベスト30など)
- ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である