index.htmlの理由
ウェブページのファイル名が「index.html」である理由・由来を調べてみました。
1.index.htmlについて
通常のウェブサイトやブログの場合、アドレスバーに、
http://www.~.com/
と入力すると、
http://www.~.com/index.html
というページにアクセスしたことと同じ意味になります。
ウェブサーバがApacheであれば、設定ファイル(httpd.conf)にDirectoryIndexディレクティブの指定を行うことにより、index.htmlというファイル名をURLから省略できる仕組みになっています。
DirectoryIndex index.html
このindex.htmlというファイル名が、いつ頃からデフォルトのファイル名として使われ始めたのか調べてみました。
2.index.htmlの理由
まず世界初のウェブサーバ、CERN httpdを調べました。CERNは「セルン」と読みます。
で、更新履歴の2.17betaの欄に次の内容が記載されています。
Welcome directive to specify the name of the overview page of the directory; default values are Welcome.html, welcome.html and, for compatibility with NCSA server, index.html. Use of Welcome directive will override all the defaults.(ディレクトリの概要ページの名前を指定するためのWelcomeディレクティブ; デフォルト値はWelcome.html、welcome.html、NCSAサーバとの互換性のためのindex.html。Welcomeディレクティブを使用すると、すべてのデフォルト値をオーバーライドします。)
NCSAサーバというのは「NCSA httpd」のことで、NCSA(米国立スーパーコンピュータ応用研究所)が世界で二番目に開発したウェブサーバです。
NCSA httpdは後発のウェブサーバながらCGIの導入、またウェブブラウザNCSA Mosaicへの対応など新たな機能を次々と開発し、CERN httpdがNCSA httpdを追いかける立場になり、index.htmlというファイル名にも追従したものと思われます。
ちなみに、NCSA httpdのプロジェクトは後にApacheに引き継がれます。
ということで、index.htmlというファイル名はNCSA httpdが発端になるようで、NCSA httpdのサイト調べてみると、DirectoryIndexディレクティブのページに次のような記述がありました。
Default
If you do not specify a DirectoryIndex, httpd assumes:
DirectoryIndex index.html
また、現在ではNCSA httpdをダウンロードすることができないようですが、参考サイトの記事では「NCSA httpd 0.5」(1993年9月)のソースファイルであるhttpd.hに、
#define HTML_DIR_CONTENT "index.html"
という記述が掲載されています。
ということで、index.htmlがデフォルトのファイル名として使われ始めたのは1993年9月頃ということになります。
3.参考サイト
参考サイトは下記です。ありがとうございました。
- フォームのファイル選択でドラッグ&ドロップする方法
- テキストの行を入れ替えるツール
- 「ラジオボタン」の由来
- ウェブサイトで事前レンダリングする方法
- 「2015年年次訪問者調査の参加者に特別に選ばれました!」というサイトに注意
- 自分のIPアドレスを調べる方法
- PubSubHubbubのまとめ
- メールのPOPとIMAPの違いについて
- ブラウザでパスワードを表示する方法のまとめ
- Unicodeエスケープシーケンス変換ツール
- 「file:///」でスラッシュが3つ並んでいる理由