Linuxでプロセスをまとめてkillする方法
Linuxでプロセスをまとめてkillする方法を紹介します。
1.問題点
プロセスをkillする場合、次のようなコマンドを実行します。
% ps -ef | grep プロセス名
これで標準出力に表示されたプロセス番号を使って順番にkillコマンドでkillします。
% kill -9 プロセス番号
しかし大量のプロセスをkillしたい場合、この方法は効率的ではありません。
2.pgrepとxargsでプロセスをまとめてkillする
プロセスをまとめてkillするひとつめの方法は、pgrepとxargsを組み合わせることです。
% pgrep パターン | xargs kill -9
pgrepは、現在実行中のプロセスを調べ、パターンにマッチするプロセスのプロセスIDを標準出力してくれるコマンドです。
実行例
[~]% pgrep httpd
1624
26502
26503
26504
26505
26506
26507
26508
26509
また、xargsは標準入力から生成したコマンドラインを実行してくれるコマンドです。
たとえば、上記のpgrep実行結果をコマンドラインとして実行してくれます。
つまり、
% pgrep プロセス名 | xargs kill -9
とすることで、ヒットしたプロセスを一括してkillしてくれます。
なお、pgrepでヒットしたプロセス名を表示したい場合は「-l」オプションをつけてください(xargsとの組み合わせは不可)。
% pgrep -l プロセス名
実行例
[~]% pgrep -l httpd
1624 httpd
26502 httpd
26503 httpd
26504 httpd
26505 httpd
26506 httpd
26507 httpd
26508 httpd
26509 httpd
3.pkillでプロセスをまとめてkillする
ふたつめの方法は、pkillを利用することです。
% pkill パターン
これでひとつめの方法と同じ効果があります。
4.パターンマッチの範囲を変更する
上記の例はパターンマッチの対象がプロセス名のみですが、下記のようにpgrepやpkillに「-f」オプションをつけると、プロセス名のみでなくコマンドライン全体にマッチさせることができます。
% pgrep -f パターン | xargs kill -9
または
% pkill -f パターン
とします。
5.シグナルを変更する
pkillはデフォルトでSIGTERMで切断する動作になるので、他のシグナルで切断したい場合は、
% pkill -シグナル パターン
とします。
SIGKILL(「kill -9」と同じ)で切断する場合は、
% pkill -SIGKILL パターン
とします。
次の簡単なスクリプト(test.pl)をフォアグラウンドで実行してpkillで切断したときの違いを示します。
#!/usr/bin/perl
while(1) {
sleep 10
}
デフォルト(SIGTERM)で切断
[~]$ ./test.pl
Terminated
"-SIGKILL"で切断
[~]$ ./test.pl
Killed
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