mmapしたメモリの値がcoreに出力されない場合の対処
mmapしたメモリの値がcoreに出力されない場合の対処方法を紹介します。
1.問題点
C/C++プログラムがセグメンテーションフォルトしたとき、mmapしたメモリをgdbで参照したときに、値を設定しているにもかかわらず、0しか表示されない事象が発生しました。
2.対処方法
/proc/PID/coredump_filterを書き替えることで実現できるようです。
プログラム動作時のcoredump_filterは次のようになっています。
# cat /proc/6235/coredump_filter
00000033
33をビット展開すると
0011 0011
となります。
この0~6ビットで何を出力するかが決まります。
各ビットのそれぞれの意味は次の通りです。
- 0ビット:無名のプライベートマッピング (anonymous private mappings) をダンプ
- 1ビット:無名の共有マッピング (anonymous shared mappings) をダンプ
- 2ビット:ファイルと関連付けられたプライベートマッピング (file-backed private mappings) をダンプ
- 3ビット:ファイルと関連付けられた共有マッピング (file-backed shared mappings) をダンプ
- 4ビット:ELFヘッダーをダンプ
- 5ビット:プライベートなヒュージページ (private huge page) をダンプ
- 6ビット:共有されたヒュージページ (shared huge page) をダンプ
mmapしたデータを出力するには2ビット目または3ビット目に1を設定する必要があるので、両方のビットに1を設定するには、
0011 1111
つまり000003fにする必要があります。
このファイル、vimでは書き替えられないようなので、リダイレクトで書き替えます。
# echo 63 > /proc/6235/coredump_filter
# cat /proc/6235/coredump_filter
0000003f
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